2024年6月にdodaキャンパスが主催するハッカソン「Flush Code Hack(FCH)」が開催されました。参加したのは、大学2〜3年生、大学院修士1年生の計33名。オンライン環境を利用して、全国からメンバーが集まりました。
ハッカソンとは何をするのか? また、参加者はそこで何を学んだのか?
参加した学生4名に話を聞きました。
目次
dodaキャンパスでオンラインハッカソン「Flush Code Hack(FCH)」を初開催
プログラミングに興味があるなら、「ハッカソン」という言葉を見たことがある人も多いでしょう。これは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語で、AI開発やプログラミングのコンペティションのことを指すケースが多いようです。
2024年6月、dodaキャンパスが主催するハッカソン「Flush Code Hack(FCH)」が開催されました。全国から33名の学生がオンラインで参加し、ポーカーゲームのプログラム開発を通して、互いのスキルを競い合いました。
このハッカソンに先立ち、2024年3月から5月にかけて、dodaキャンパス主催のIT人材育成プログラム「AI・データサイエンス実践プログラム」が実施されました。ここで、Pythonを使ったプログラミングや機械学習の基礎を学んだ学生300名から多くの学生がFCHに参加しました。就職活動スタート前に自信をつけるために参加した学生も多かったようです。
今回のFCHは、2日間に分けて実施されました。DAY1は、課題発表とチームビルディングが主なテーマ。ポーカーのプログラム開発でスキルを競い合うことが発表され、初めてオンライン上で会うメンバーと打ち解けながら、開発環境を構築していきました。
そこから1週間は、各チームでの開発期間。情報共有ツールSlackのチャンネルが各チームに与えられ、そこでメンバー同士のコミュニケーションを行います。また、大会独自の学生メンターがSlack上で各チームからの質問に対応し、全体のレベルを高めていきました。
そして、DAY2は、各チームのプレゼンテーション。9チームで実際にポーカーの対戦を行い、予選ラウンド、決勝ラウンドと駒を進めていきます。そして、最後は表彰式。その後、チームごとに大会を振り返りました。
今回の課題となったプログラミング言語はTypeScript。主にWebアプリを開発するための言語で、このハッカソンで初めて挑戦する学生も数多くいました。各チームは、ポーカーの対戦で勝つための戦略を考え、それをプログラミングで実装して提出。それをポーカーゲーム上で競わせて、順位を決定しました。
では、参加した学生たちの声をご紹介しましょう。
文系学部の強みを活かしてチームビルディングと発表を担当
プロフィール
Nさん
チーム7
オーディエンス賞受賞
きっかけは、大学の友達が見つけてくれたdodaキャンパスの「AI・データサイエンス実践プログラム」でした。2カ月の講座の後、受講生が参加するハッカソンがあると聞き、エントリーすることにしました。
今回組んだ3人チームは、自分以外の学生2人が理工系だったので、私は普段経営学部で学んできた経験を活かして、主にチームビルディングと発表を担当しました。具体的には、チームが情報共有をする環境を整えたり、発表用のスライド資料をつくったりしましたね。
もちろん、開発にも参加して、今回の課題となった言語であるTypeScriptもやりながら覚えました。大学で学ぶPythonなどとは、また違うジャンルの言語を学べたのはよかったですね。
FCHに参加して、学べたのは、オンラインならではのチームビルディングの方法があるということ。今後、社会人になっても遠隔地のメンバーと働く機会があると思うので、組織づくりのいい実践の場になったと思います。FCHの後、ますます学習意欲が高まっています。
就職活動に向けて、課題も見えてきたので、統計学の手法など自分の強みを活かせるPythonの知識をさらに詳しく学んでいます。将来は、企業のDXを推進する仕事をしたい。複数のプログラミング言語やAIツールを使いこなして、自分でサービスをつくれるようになれたらと思っています。
初対面の仲間とプロジェクトを進める経験で成長を実感
プロフィール
Rさん
チーム7
オーディエンス賞受賞
はじめて会った人たちとチームでプロジェクトを進めること、また、JavaScriptやTypeScriptなどの普段使用していないプログラミング言語を用いてシステム開発することが、自らのスキルアップの機会になるのではないかと考え、FCHに参加しました。
私たちのチームの戦略は、「一撃で仕留める超ギャンブラー型システム」。手札が弱い場合は勝負せず、手札が強いときに賭けるポイントを高くすることで、一発逆転を狙う戦略です。その強気な戦略が評価されたのか、オーディエンス賞をもらうことができました。
システムの実装を行う際には、GitHubのリポジトリを活用し、効率的にコーディング作業を進めていきました。しかし、複数人でシステム開発を行っているため、個人の開発では起こらないようなエラーが生じることも多く、そこは苦労する場面でもありました。綿密なコミュニケーションを取ったり、コンフリクトが発生しない仕組みを構築したりするなど、今後、ハッカソンに参加した際の教訓としていきたいですね。
初対面の人たちで話し合いを行いながらプロジェクトを進めることは、社会人になってから必須のスキルだと思います。FCHでその部分を経験できたことは自身の成長につながりました。
Zoom、Slack、Discordなどのツールを使って仲間と情報共有
プロフィール
Sさん
チーム7
オーディエンス賞受賞
dodaキャンパスの「AI・データサイエンス実践プログラム」を受講した流れで、FCHに参加しました。情報系の学生を対象にしたハッカソンが多いなかで、文理融合のハッカソンということで興味を持ったところもあります。
今回のFCHでは、課題提示から実質1週間でポーカーのプログラムを開発し、発表することになりました。普段、大学でPythonなどのプログラミング言語は学んでいるものの今回の対象であるTypeScriptやJavaScriptの経験は少なく、技術力の面では、まだまだ課題があることを痛感しました。ただ、他大学のメンバーと共同で開発を行うというハッカソンならではの雰囲気を味わえたのはよかったと思います。
今回、発表を行ったチームのメンバーは、大学も住んでいる場所もバラバラで、ZoomやSlack、Discordなどのツールを使って情報共有をしました。また、GitHubを使って、複数メンバーで開発を行ったことで、プログラミングの経験値が上がりました。また、所属している情報系学部では出会わないような文系のアイデアを持つ仲間とチームを組み、意見をぶつけ合えたのも大きな刺激になりました。
今回のハッカソン参加を経て、将来のイメージが少し変わりました。情報系だからエンジニアを目指すという道だけでなく、一般企業など文理融合の職場で、プログラミングの知識を強みにして働くのも面白そうだなと思っています。
チームでプロジェクトを進めた経験は将来の糧になる!
プロフィール
SRさん
チーム3
審査員特別賞
私たちのチームでは、ポーカーのルール理解から始めて、戦略設計、システム実装段階における役割分担、コーディング、発表資料の作成といった順番で進めていきました。チームの戦略としては、「試合序盤で脱落せず、最後の一騎打ちまで残るようなプログラム」に決定。私はカードを交換するフェーズを担当しました。
システムを実装するには、自分の手札がどのような役になっているのかをシステムに認識させる必要があります。そこでサンプルコードを深く読み込んでいくと、ポーカーの役を判別する際に使用できそうなソースコードをHTML側に発見。それを活用することで順調にコーディングを進められました。
実際の試合では、事前に用意されていたコードの値から、手持ちの全ポイントをbetする「オールイン」の発動確率を下げていたことが幸いし、見事に予選ラウンドを突破。決勝ラウンドまで進出し、審査員特別賞をもらうことができました。
FCHはプログラミングの実践の場になるだけでなく、チームでプロジェクトを進める貴重な機会にもなりました。目標や役割を明確化することに加え、みんなが話しやすい環境をつくり、各自のスキルを最大限に発揮することの重要性を学ぶことができました。チームビルディングは、今後の就職活動だけでなく、社会人になってからも大切になると思うので、FCHでの経験を糧にしていきます。
プログラミングが難しそうといったイメージがあるかもしれませんが、ハッカソンの「ハック」には、「自分たちの生活をよりよくすること」という意味があります。チームで協力して物事をより良く改善する、そのような経験をしたい人はぜひ参加をおすすめします。
FCHの醍醐味とは
参加した学生たちのコメントにもあるように、このハッカソンの醍醐味は、プログラミングなどのハードスキルを高められるだけでなく、メンバーとの情報共有やスケジュール管理などのソフトスキルも磨ける機会であること。文系・理系の学生が混合チームを組んで、ハード・ソフト両面のスキルを高め合えるのがFCHの最大の魅力といえるでしょう。
dodaキャンパス主催のオンラインハッカソン「Flush Code Hack」は、9月に第2回を開催予定。参加申し込みは9月1日(日)まで!お楽しみに!
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