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【就活生必見!】銀行業界を徹底研究!大きな変革期に迎えたい人材とは?

  • 業界・企業研究
  • 2019.07.10
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銀行と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか。アルバイトをしている就活生なら、給料が振り込まれるとか、企業や個人のお金の貸し借りをするといったことはイメージがあるはず。古くは物々交換だった取引が、通貨という便利な概念が生まれました。両替や融資、貸借を行い手数料や利子を得る機能が徐々に発展していき、企業や個人のおカネを自ら保管することも現実的でなくなり、預けたり、貸したり、運用したりと、銀行は世界中でなくてはならない存在となりました。

経済社会である現代では、おカネが巡っていないと成り立ちません。銀行は企業、個人、国・自治体などにおカネを循環させる役割も持っています。昨今では他の業界と同様にICT・デジタルとの融合が進み、フィンテックというテクノロジー技術が登場しています。ビットコインをはじめとする仮想通貨やキャッシュレスといった言葉を耳にしたこともあるでしょう。

この記事では銀行業界のトレンドや求められる人物像、志望動機に書くべきポイントなどをお伝えします。銀行業界を目指す就活生は必見です。

銀行業界の仕事や役割とは?

銀行は、ただお金を管理するだけが仕事ではありません。まずは銀行での業務内容や役割についてみていきましょう。

銀行はひと言でいえば、お金を貸したい人とお金を借りたい人を結ぶ仲介者の役割をしています。預金を増やし、そのお金を融資し、その融資に対する利息を得ることが銀行の主要ビジネス。預金を増やすことがまず大切になってくるので、この銀行に預けていれば安心、という「信用」が最も大事な業界になります。

そのため基本的に、新規に口座を開設して預金してもらうことと、お金を必要としている企業・個人を見つけ、融資に繋げることが仕事になります。もちろん貸し倒れにならないよう、顧客の現状や将来の見通しから、融資して大丈夫な顧客かどうかをしっかり見極めていくことも大切です。

入社前に、経済・経営・法律などの知識があると入社後に活躍しやすくなるといえますが、何よりもいち銀行員として信用される人間性やコミュニケーション、誠実さが大切になります。

各企業や配属部門の特性により当然差はありますが、銀行業界では働き方改革や労働基準法改正なども見据え、早くから業務の効率化や残業対策に取り組んでいます。また、残業が横行している状態はイメージダウンにもつながるため、夜遅くまで仕事をすることはほとんどないといわれています。

それでは、銀行の主要な3つの役割を詳しく見ていきます。

1.預金業務とは

預金業務とは、預けたり引き出したりするお金を管理する業務。銀行での窓口対応をされている方々をイメージするといいでしょう。まずは口座を開設してもらい、お金を預けてもらうところからスタートします。現在は低金利で実感は持ちにくいかもしれませんが、預金を運用して金利分を戻すのは大事な銀行の仕事で、その意味では預金も投資活動のひとつといえます。

2.貸付業務とは

こちらは預かったお金を元手に企業や個人に融資をおこない、利息を取ることで利益を得ます。冒頭でも紹介した通り、返済が滞ったり不可能になったりしないように、金額と期間や返済能力等様々な角度から審査・調査を行った上で融資を実行する必要があります。たとえば個人で住宅ローンを組む場合には、勤務先名や規模、在籍期間や給与など細かく調査を受けることになります。

3.為替業務とは

為替というと円やドルのようなことを想像するかもしれませんが、銀行の為替業務とは、振込や送金のことを指しますので注意が必要です。たとえば電気代や水道代、ガス代のような公共料金の口座振替・自動引き落としのような業務というと想像できるのではないでしょうか。

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大手メガバンクに地方銀行。銀行の種類とは

銀行とひと口にいえども、地方銀行から大手メガバンク、ネット銀行などさまざまなタイプのものがあります。それぞれの種類を知り、自分にどのタイプがあっているのか考えてみましょう。

1.日本銀行

日本銀行は、日本の中央銀行であり、大きな特徴としては「発券銀行」「政府の銀行」「銀行の銀行」であることです。私たちが使用する貨幣・紙幣の発行ができる唯一の機関で、通貨価値の安定化など、日本の金融政策も司る“通貨の番人”的な役割だといえるでしょう。日々新聞やニュースで「日銀」や「日銀総裁」といった言葉を見る日は多く、それだけ重要な役割を担っているといえます。日本銀行が直接個人や企業と接することはなく、銀行に対してのみ銀行業をおこなっています。

2.政策金融機関

私たちがよく知っているような民間銀行と異なり、法律を制定することで特殊法人として設立され、日本政府が出資している銀行が政府系金融機関です。日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、住宅金融支援機構などがその例です。経済の発展や国民生活の安定などを目指し、民間企業では融資が難しいなど手の届かない部分をサポートする様々なサービスを展開しています。

3.ゆうちょ銀行

それまでは国営であった郵政事業が、2006年の郵政民営化法により2007年10月1日に株式会社ゆうちょ銀行として発足した民間企業です。郵便貯金を引き継いだ同行の預金残高は三菱UFJ銀行や三井住友銀行などを上回っており、日本国内では最大となっています(2018年9月時点)。また、郵便局のネットワークを利用できるため、店舗数も国内最大で身近に感じられる銀行だと思います。(全国47都道府県すべてに店舗を持っています)

4.メガバンク・都市銀行

公式名称ではありませんが、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3行を一般的にメガバンクと呼んでいます(三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループとグループを総称して指すこともあります)。都市銀行という言葉もほぼ同義で使われることが多いですが、りそな銀行を加えた4行を都市銀行と呼ぶことが一般的です。グループとして広く金融サービスと大規模な顧客を抱え、海外も含めた多様なビジネス展開をしているため、多様な顧客に多様なサービス提供できるというのもメガバンク・都市銀行の魅力です。

5.地方銀行

全国地方銀行協会の会員である銀行を地方銀行と呼び、後述の第二地方銀行と区別されます。全国の大規模・中規模都市に本店を置く銀行です。本店が属する都道府県では最大の金融機関であることが多く、全国展開するメガバンクや都市銀行と異なり、地元の企業や住民を対象とする、地域密着型の銀行であり、その地域の経済に対して大きな影響力を持っています。たとえば千葉銀行や横浜銀行などが地方銀行にあたります。

6.第二地方銀行

第二地方銀行は、第二地方銀行協会の会員である銀行です。地方銀行とはルーツが異なり、元々相互銀行という形で運営していた銀行が法律で株式会社化された銀行です。地域密着型という意味では地方銀行と同様の分類にはなりますが、より小規模な銀行であり、メガバンクや都市銀行、地方銀行が融資できない案件を取り扱うといった銀行業務をおこなっています。

7.信用金庫・信用組合

銀行が銀行法を根拠としているのに対し、信用金庫・信用組合はそれぞれ別の法律を基に組成・運営されています。信用金庫・信用組合共に、地域で集めた資金を地域に還元するということを目的とした「非営利」の金融機関であることが最大の特徴。信用金庫・信用組合いずれも会員・組合員の利益を最優先したサービス提供をおこないますが、信用金庫は国民の利益(貯蓄を増やすなど、より金融機関としての側面が強い)、信用組合は組合員の相互扶助を目的としている点が異なります。

8.信託銀行

後述する「銀行業務」に加えて「信託業務」と「併営業務」を行っている銀行を信託銀行と言います。信託業務は預貯金以外にも有価証券や不動産のような資産を預かり運用し、利益を委託者に還元する業務です。併営業務は信託銀行の独占業務であり、不動産の仲介、証券代行業務、遺言信託などがあります。通常の銀行と比べると顧客の資産管理・運用まで手広く行うことができ、サービス幅が非常に広いのが特徴です。

9.ネット銀行

ソニー銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行など必要最小限の店舗のみをもち、インターネットを介した取引を中心とする銀行です。店舗を持たない分、他の銀行と比べて人件費等のコストを大きく抑えることができ、その分預貯金における高金利や、他行と比較してより利用者にとって有利な条件での取引をおこないやすいのが特徴です。加えてやはりすべての取引がインターネット上で完結する利便性もあり、利用者が急増し、成長の著しい銀行です。

銀行業界の課題と今後の動向

AIやRPA,IoTなどさまざまなテクノロジーが発展し、銀行業界は大きな転換期となっています。特にフィンテック分野においては、主導者がLINEや楽天やソフトバンク、ヤフーなど金融機関ではない業界から参入しています。業界外の新規参入がとても多く、銀行業界としてはいかに早くデジタル化、ユーザーへの利便性、生産性の向上を成し遂げるかが鍵となっています。

ここではどのような流れがあるのか確認してみましょう。

1.フィンテック

フィンテック(Fintech)とは、FinanceとTechnologyを組み合わせた造語で、2015年前後から使われるようになりました。銀行業界を目指す就活生にとっては確実に押さえておきたいキーワードです。フィンテックは、仮想通貨とそれを支えるブロックチェーン、キャッシュレス、投資のロボアドバイザーなど非常に幅広い概念。フィンテックサービスを営むスタートアップ企業を中心に組成されたフィンテック協会という組織も発足されており、メガバンクも着手しています。たとえば、スマホをかざすだけで支払いが済むシステムや、現金の受け渡しをせずに“割り勘”が簡単にできるLINE Payといった送金サービスなどは大学生でも馴染みのあるものではないでしょうか。

仕組みを詳細に理解することよりも、とにかくサービスに実際に触れてその便利さや課題感について自分の見解を持っておくとよいでしょう。

2.仮想通貨

特定の国家による価値保証のない通貨を総称して仮想通貨と呼んでいます。インターネット上でお金と同様に扱われ、専門の取引所で取引がおこなわれます。最も有名な仮想通貨はビットコインで、Amazonでの決済にも使用できるなど、特に海外では一般大衆に普及してきています。国家の価値保証がない分、日本では株などと同じように投機目的で利用する人が多いのが現状です。世間を賑わせたコインチェック流出事件などのようにまだまだ「信用」という意味でも課題が多く、「信用」が第一である銀行がすぐに積極的に取り組む分野ではなさそうですが、銀行に勤めるならしっかり動向を押さえておきたい分野です。

3.キャッシュレス

キャッシュレスというのは、クレジットカードや電子マネー、前述の仮想通貨などを活用し、「現金を使わない・持たない」支払・受領を行うことを指します。「未来投資戦略2017」にも掲げられている国策であり、銀行業界志望でない就活生でも一般常識として理解しておきたいところ。大きな分類としては、前払い、即時払い、後払いの3種類があります。前払いはプリペイドとも呼ばれ、利用金額を事前にチャージするSuicaなどの電子マネーが該当します。即時払いはデビットカードのように支払と同時に銀行口座から引き落としが行われるもの、後払いはクレジットカードが代表的です。

また、最近普及が進んでいるのが「コード読み取り式」で、カードさえも持たず、スマートフォン1台で決済を完了できるのが大きなポイントです。大規模キャンペーンで世間を賑わせたPayPay(ペイペイ)や、LINE Pay、Origamiなど多くの企業・サービスが参入しています。

4.メガバンク人員・店舗大幅削減

銀行について調べていると、「メガバンクで人員削減」とか「銀行はもういらない?」などの穏やかではない情報を目にすることがあると思います。実際に経済誌での特集が組まれることも多く、人員や店舗の削減は事実ですが、記事・紙面のタイトルによって内容をよく理解せず誤解されたままイメージが浸透していることも多くあります。削減と聞くと「業績が良くない・将来性に不安があるのでは?」と思われがちですが、そうではありません。どちらかといえば、インターネット銀行やフィンテックサービスの台頭による競争激化に加え、金融政策による長引く低金利などで、従来の人員と店舗を増やし続ける方法では増えた規模ほどに業績が伸びないことがみえてきたため、早期に手を打ち始めたというのが正しい解釈。

皆さんが、あまり利用しないスマホアプリや写真を削除してスマホ内の容量を確保したり、不用品をネット上で売却したりするのと同じく、銀行も「選択と集中」をおこない、成長分野にしっかり投資していこうとしています。そのためAIやRPA(ロボット)等の導入で業務の在り方を見直して高効率化することなどに着手し始め、本当に店舗を持ち、「ヒト」がやらなければいけないことを精査を進めているなかでの削減である、ということをしっかり理解しておきましょう。そう考えると、今後銀行はどうあるべきで、銀行の中で人がなすべきことは何で、としっかり頭を使って考えられる人材が残り、必要とされていくでしょう。そしてその結果として、銀行は近い将来にまったく新しい姿に変わっていくはずです。

銀行で求められる人物像や志望動機とは?

これまで銀行の新卒採用では、大きくふたつの採用を行っていました。転勤も含めたジョブローテーションで育成をしていく“総合職”と、主に事務など定型業務を担当する“一般職“です。

しかし前述のメガバンクの人員・店舗の削減の影響もあり、総合職・一般職ともに新卒の採用数も絞られてきています。そのため狭き門をクリアするためには、しっかりと自身の適性を見極め、志望動機を準備する必要があるでしょう。

適性面では、やはり何よりも「信用」が大事であるため、誠実・正確・勤勉なタイプの方の方がフィットするはず。志望動機については、たとえばなぜ金融業界で、その中でなぜ銀行業界、かつ都市銀行なのか、そのうちなぜその会社なのか、とそれぞれの違いや特性を理解した上で、志望していることが伝わること、また業務内容(預金・貸付など)も理解した上で、その業務を通じて誰に対して何をしたいと思っているのか、ということを具体的に語れることも大切です。銀行に限りませんが、「困っている人を助けたい」「企業の成長を支えたい」などといった内容では、必ずしも銀行業界である必要性はないのではないか?と感じられてしまうでしょう。「銀行員らしくない銀行員を採用したい」というみずほ銀行の2018年採用のような動きもあり、常に各行の採用動向をウォッチしながら準備していくことも大事です。

時代の流れを読み、銀行業界の動向をチェックしよう

ここまで銀行の市場や銀行の種類、業務内容と今後の展望などを紹介しました。ほんの少し前まで、大きな変化がなさそうな安定した固そうな業界、というイメージがありましたが、「脱・銀行」という言葉もあり、銀行業界はフィンテックを始め、まさにICT・デジタル化の波の中で大きな転換期にあります。

銀行が金融業としてどのような立場を取り、どのようにかかわっていくのかの意思決定により、ものすごいスピードでこれまでの銀行業の在り方が変化していく、非常に重要なタイミングだともいえます。このタイミングで新卒入社できれば、きっとこれからの時代の最先端での経験・スキルを積むことができるでしょう。より生産性高く、創造力を持って働き・活躍できる人材となれるよう、日々時代の流れを読み、情報収集をしていきましょう。

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