dodaキャンパス活用事例 Vol.32

高難易度エリア×建設業!日本最北端エリアの企業が関西の学生を採用できた、誠実なオファーとは?

株式会社中田組/建設業
株式会社中田組は、北海道稚内市と利尻島を中心に事業を展開する建設会社。創業は1897年と古く、100年超の歴史を誇る。一般的な道路工事や建築工事のほか、海上工事も多数手がけており、海上の工事で使う「起重機船」の保有数は道内トップクラスである。
中田組がdodaキャンパスを導入したのは24卒。新卒採用へのこだわりはあるものの、従来の採用手法が通じなくなってきた現状に危機感を覚え、導入に至った。学生へと真摯に向き合うオファーで内定承諾者を得た中田組。その手法やダイレクトリクルーティングへの考え方について、代表取締役である中田様と採用担当の定免様にお話を伺った。

業種:建設業
規模:77名(2024年12月末時点)
dodaキャンパスご利用の目的:母集団形成

従来の採用手法が通用しなくなった

①採用活動の方針

中田組様には24卒からdodaキャンパスをご利用いただいています。導入前の採用活動のご状況や、課題感をお聞かせください

中田様:当社は北海道稚内市に本社を置く建設会社です。所在地が地方で、業界も狭いですから、中途採用での志望者はあまり多くありません。ですので、かねてより新卒者に重きを置いて採用活動に取り組んできました。
そうは言っても、dodaキャンパスの導入以前は、母集団形成の時点から長く悩んでいました。当時はナビサイト上や、主に札幌で行われる合同説明会を頼りに採用活動に取り組んでいたのですが、合同説明会にブースを出しても、人が全然来なかったんです。


定免様:私はちょうど2022年から採用活動に携わっているのですが、合同説明会に1日参加して、1人にしか着席いただけなかったのをよく覚えています。採用活動の難しさを痛感しました。
そうした状況で、中田が見つけてきたのがダイレクトリクルーティングでした。ダイレクトリクルーティングについては何も知らなかったのですが、新しい手法に挑戦する必要性はよくわかりましたから、いくつもツールを比較して、最終的にdodaキャンパスの導入を決めました。

dodaキャンパスをお選びいただいた理由は何でしょうか

定免様:一つは、サイトのわかりやすさです。使い方はもちろん、ネックになるはずである料金についても丁寧に説明されていて、信頼できると感じました。また、営業担当の方の「オファー後に面談を実施する企業が多い」という説明を受けて、学生と直接話す機会を多く持てると期待を膨らませました。


中田様:学生と接点を持てないことには、歯がゆさを強く感じていました。建設業は学生さんにとってイメージしやすい業界ではありません。一方で、面白さややりがいもたくさんあります。家屋や道路の工事はもちろん、冬の時期は除雪もしますし、災害の一次対応においても我々が責任を負う部分が少なくありません。稚内でも土砂崩れはよく起きますが、いの一番に駆けつけるのは我々です。加えて近年は「魚の家」といって、海洋生物の棲家をつくる環境に配慮した事業にも力を入れています。こうした建設業の魅力を学生さんに直接伝えられたらと、ずっと考えていました。

導入以前に、不安に感じられていたことはございましたか

定免様:私が就職活動をしていた時代に、ダイレクトリクルーティングはありませんでした。今の学生さんも、どちらかといえば感度が高い人が活用しているイメージでした。そうした学生さんが、日本最北の地にある建設会社からオファーを受けて本当に開封してくれるのか、心配でした。
ナビサイトの場合、会社ページのアクセス数はゼロではありませんでしたから、学生さんに「見てもらえている」実感は、多少でも得られました。ダイレクトリクルーティングの場合、オファーを開封してもらえなければまったく接点を持てません。これまでの採用活動の経緯もあって、やってみて全然手ごたえが得られなかったらどうしようと不安視していました。


中田様:そうは言っても、手をこまねいていても何も進みません。半信半疑で始めたのが正直な気持ちです。

誠実に、丁寧に。オファー前から心を込めて、学生と向き合う

②導入後の運用

学生をどのように探したか、検索軸をお聞かせください

中田様:始めたての頃は建設業だからと、北海道内の理系の学生さんを中心に探していました。ただ、すぐに成果が上がりにくく、相談したところ、「もっと広く検索したほうがいい」とアドバイスされ、「道外の理系の学生さん」や「道外の建設業を志望する学生さん」、それから「道外の志望業種が決まっていない学生さん」と、今までとは違ったターゲットにもアプローチを行いました。


定免様:私たちの業界は大手でも人手不足ですから、全国区で検索してもオファーを受けてもらえないだろうと勝手にイメージしていました。ターゲットを広げた効果はてきめんで、すぐに関西在住の学生さん2人と面談できました。

オファーはどなたから送られたのですか

定免様:今も基本的に私が1人で送っています。ただし、初めはオファーを送る前に、中田の確認を取っていました。
私は採用担当者ではありますが、最終的に内定を決める権限を持っているのは中田です。私が素敵な学生さんだと思ってオファーし、いざ選考が始まってから中田が思っていたターゲットと違うと感じてしまうと、学生さんの時間を無意味に奪うことになってしまう。ナビサイトと違って、オファーは私たちが関心を持っていると送るものです。学生さんには真摯に対応すべきだと思って、時間がかかっても、その都度中田にGOサインをもらってからオファーを送るようにしていました

オファー文をつくるうえで、工夫されたことをお聞かせください

定免様:オファー文の方向性は、学生さんの強みに触れ、気持ちに共感することです。自分が学生だとして、言われて嬉しいこと書くよう心がけています。
強みについては、自分が自信を持っていることを褒めてもらえたら嬉しいですし、仮に入社してもらえなかったとしても、その学生さんにとって何か糧になればいいなという気持ちで考えるようにしていました。
共感を重視したのは、それがコミュニケーションの第一歩だからです。初対面の人とあったとき、共通点があったり、共感できることがあったら話が弾みますよね。それと同じで、例えば出身校が北海道である、会社にOBがいる学校出身である、私が学生時代に経験した生徒会や吹奏楽部にいた、など、何かしら自分や周囲との共通点を探して触れるようにしていました。
それから、会社のアピールや説明ももちろん書くのですが、北海道や稚内の魅力も盛り込んでいました。西日本の人に対しては、「夏は涼しくて過ごしやすいですよ」といったように、です。
私は特に定型文は用意していなくて、一人一人まったく違った文章を送っていました。文章を書くのが好きだからかもしれませんが、伝えたいことが多く上限に引っかかってしまって、泣く泣く削っていることがほとんどです。

定免様が人の強みを見つけるのが上手だからつくれるオファー文かもしれません。何かコツはあるのでしょうか

定免様:自己PRが長い学生さんは書きやすいのですが、自己PRの記載が少ない学生さんも中にはいらっしゃいます。そうした学生さんの場合は、キャリアノートの「強みタグ」を参考にしていました。
例えば環境適応能力を強みタグにしている学生さんの場合、「どんな環境にでも適応するのは難しいことだと思いますが、どういった経験から身につけられた強みなんですか?」と質問してみる。細かい自己PRがなくても、こちらから投げかける形なら、いくらでも書きようがあります。強みタグをヒントに、一般的なコミュニケーションの延長で考えるのが、ポイントかもしれません。

道外から、待望の内定承諾者!採用の価値観も変わった

③成功のポイントと今後

これまでのご活用の手ごたえはいかがでしょうか

定免様:8名の学生さんと面談し、3人が選考へ移行し、2人に内定を出しました。うち、1人から内定承諾をいただいています。これまでの採用活動から比べると、大きな前進です。
何より、ダイレクトリクルーティングを通じて学生さんの声を聞く機会が増えたのは、本当に大きな収穫でした。    
初めにお話ししたとおり、私も中田も道外から稚内に来たいと思う学生さんはあまりいなくて、道内の学生さんの方が関心を持ってくれるんじゃないかと思っていました。でも、実際は真逆。オファーを送るほど、道外の学生さんの方が関心を持ってくれたんです。都市圏の学生さんでは「静かなところで働きたいから」、関西や九州の学生さんでは「涼しいところで働きたいから」と、北海道で働くことに意欲的な方がたくさんいました。そして、こうした学生さんたちの北海道や稚内に対する想いは本気なんですね。インターンシップにまで参加し、「やっぱり北海道は素晴らしい」と、とても前向きに選考を考えてくれた方もいました。
内定承諾してくれた方も関西出身の方です。もともと施工管理職を募集していたのですが、採用活動中に設けた新しい職種「建設ディレクター」に関心を寄せてくれて、その職種での内定を出しました。選考フローから外れた方からも、今の学生さんのキャリアの志向や建設業の捉え方を聞けたのは、当社にとって大きなプラスでした。

dodaキャンパスを利用する企業に向けて、アドバイスをお願いします

中田様:固定観念に囚われずに、挑戦してみることが大切だと思います。当社も今は全国の方にオファーを送っていますし、業種や文系・理系にもこだわっていません。それでも、関心を持ってオファーを受けてくれる方がいます。自分たちで可能性を絞ってしまうともったいないです。様々な学生さんを見て、オファーを送ってみてください。

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