①導入前の課題
地方学生へのアプローチに苦戦
私はずっとエンジニア畑を歩んできて、2年前に新卒採用担当になりました。
当社は現在、AI・IOTを主軸とした新しい事業を展開しています。時代の変化に合わせて会社自身が変わるために、新しいタイプの人材を採用しようと試行錯誤をしています。
異動当時、母集団形成の施策としてはナビサイト、イベント、大学訪問を行っていたのですが、率直に当社には合っていないと感じました。どの施策も、欲しい人材を採用しに行くのではなく、学生に探しに来てもらう露天商のようなイメージを持ってしまい、続けることに腹落ちがしませんでした。
その頃上層部から、世の中の流れに合わせて会社を新しい形に変えていきたい。そのために、今までいなかったようなイノベーション人材を採用したいと要望が来ました。
そこで、そういった人材を採用するために、まずは彼らをどうやって探すのかを考え直すところから始めました。当時のナビサイト、イベント、大学訪問では、不利だと考えたのです。
特に課題に感じていたのは地方学生へのアプローチでした。
北海道から沖縄まで、1か月かけて訪問し、大学が主催する合同企業説明会に参加していたのですが、特に地方の国立大では、知名度の低い東京から来た独立系の会社には学生は足を止めてくれません。学生を引き付けるためにヒューマノイドロボットを展示しても、地元の有力企業には勝てませんでした。
時間とお金をかけて地方に出向いても、地元愛の強い学生が多いなかでは、うまくアピールできないことに課題を感じました。