本格的に就活が解禁されるのは4年次の3月、そして内定式が開かれるのはだいたい10月ごろ。しかし、その約半年だけで終わるものでは決してなく、解禁前から自己分析や企業研究などの下準備をおこなわなければなりません。
志望する企業の内定を勝ち取るには、約1年もの道のりがあるのです。
採用の流れを知っておけば、いつまでになにをやらなければならないのか、どれだけのことを進めなければいけないのかが分かります。全体の流れを把握しておくだけでも、漠然と進めるより、効率的に、そして精度高く行動することができ、スタートダッシュが変わってくるでしょう。
この記事では、選考フローの流れと通年のスケジュールから、やるべきことを細かく分解してみましょう。
選考フローとスケジュールを確認しよう
さっそく、20卒の就活生向けの選考フローと、通年のスケジュールを確認してみましょう。スケジュール上は以下のように記入していますが、「自己分析」「業界・企業研究」「インターンシップ」といった部分は、早めに進められるのならもっと前倒しておこなってもかまいません。
自己分析をやっておく
就活がスタートしたなら、まず進めたいのが“自己分析”。ですが、「自分の何をどのように知ればいいの?」「自分を知るってどういうこと?」と、右往左往してしまう学生も多いかもしれません。
自己分析をする際には、いくつか考え方のフレームワークを使いながら進めると深く考えることができます。いろいろなやり方がありますが、とくにおすすめなのは「やりたいこと・できること・すべきこと」から自身のキャリアを考えていく“Will,Can,Must”や、家族や友人、大学の先輩やキャリアアドバイザーといった他人に自分の分析をしてもらう“他己分析”といった方法です。
以下の記事では、それぞれ記入シートや考えるべきことを伝えています。ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。
【記入シート例付き】悩める就活生必見!自己分析は「WILL、CAN、MUST」の3軸から考えよう
業界/企業研究をする
本格的に就活が解禁となる、4年生の3月から業界/企業研究をおこなっているようでは、周りの就活生から出遅れてしまいます。
業界/企業研究をせずに、なんとなくエントリーするのと、本番前に業界や職種を絞った状態で挑むのとでは、エントリーシートや面接の精度も変わってくるでしょう。
また、「〜〜業界は華やかで憧れ!」「〇〇会社は大企業で有名だから」といった理由で、志望する業界/企業を決めてしまうと、入社した後でミスマッチを起こす可能性もあります。
“自分がやりたいことなのか”“適正とあっているのか”などしっかりと調べていきましょう。業界/企業研究に関しては、以下の記事でやり方を解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
エントリーシートを作成する
まずエントリーシートを通過できなければ、その先に進むことはできません。
エントリーシートを書く際に大切なのは、いかに採用担当者の目を引きつけるか。多いところでは採用担当者が数千人単位で確認することもあるため、見やすく・理解しやすくする工夫が必要です。そのため、何を書くかだけではなく、書き方にも気を配ってみましょう。
ポイントは、「必ず結論から伝えること」「具体的に書くこと」。また、写真が使える場合は適宜挿入して視覚的にもわかりやすいように工夫を凝らしてみましょう。
dodaキャンパスは、キャリアノート(=エントリーシートのようなもの)を記入しておくだけで企業側からオファーがくるサービス。企業のエントリーシートを書く前に、まずはキャリアノートをしっかりと埋めてみましょう。その後、キャリアノートを参考にしながらエントリーシートを書いてみれば、記入時間を短縮できるかもしれません。キャリアノートの書き方や写真の選び方など、さまざまなテクニックを以下の記事で紹介しています。
「dodaキャンパス」プロフィールの写真の選び方!自分らしさが伝わるものを選ぼう!
【dodaキャンパス活用術】キャリアノートの書き方とは<自己PR編>
就活は恋愛に似ている? 「探さない……待つの♡」もいいが、キャリアノートは随時ブラッシュアップしよう!
筆記試験対策
SPI、CAB、GAB……希望する業界や職種によって出題される方式は変わってきますが、どれも設問数が多いうえに、制限時間があります。そのため、“スピード”と“正確さ”が求められるのです。
本格的に就活が始まると、エントリーシートの記入や面接対策などに時間をとられ、なかなか筆記試験の勉強まで手が回らなくなってしまいます。直前に詰め込むのではなく、早め早めに対策をおこない、解き方や出題傾向を把握しておきましょう。
それぞれの試験の特徴や対策方法は、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
合同説明会に参加する
多種多様な業界の企業が集まり、学生にむけて自社の紹介や就活に関する質問を受けたりする合同説明会。数十人単位のものから数万人集まる大規模なものまであります。
今まで知らなかった企業と出会えるだけでなく、周りの就活生のやる気に満ち溢れた雰囲気に触れれば、刺激を受けることもできモチベーションアップにもつながるはず。積極的に参加していきましょう。
インターンシップに参加する
実際に、企業の中で実務に近い業務をおこなうインターンシップ。
就活がはじまったとはいえ、「働くってどういうこと?」と悶々と考えている学生も少なくないかもしれません。
参加すればするほど、「自分がどういったことに向いているのか」「本当はなにが好きなのか」が見えてくるはずです。
3年生からサマーインターンシップなどに参加するのが主流ではありますが、1・2年生の頃から参加できるものも増えてきています。少しでも気になる企業があるならば、積極的に参加しましょう。
OB/OG訪問
大学の卒業生などのツテを頼り、志望企業に就職した社会人を尋ねるOB/OG訪問。
なかなか話す機会のない志望企業の社員と話してみることで、くわしい業務内容や社内の雰囲気など、説明会やパンフレットからは分からない具体的なイメージを掴めます。
また、その場にいるOB/OG訪問は、なにを隠そう企業の内定を勝ち取った張本人。まさに企業が求めている人物像そのものなのです。実際に話してみれば、今の自分に足りないものはなにかを知ることができるはず。
志望している業界や企業が固まっている学生は、はやめに先輩に会えるようアポイントをとってみましょう。
面接
いよいよ面接!これまでの自己分析や企業研究をしっかりしておけば、話す内容に関してはそれほど焦ることはありません。
ですが、やはり人前で話すのは慣れていないと緊張するもの。また、採用担当者は、言葉遣いや身だしなみ、マナーといった部分も確認しています。そうした部分に気を取られすぎても、本来の自分を十分に伝えることはできないでしょう。
ぶっつけ本番で挑むのではなく、友人や大学のキャリアアドバイザーを頼り、何度か練習してみましょう。
新卒内定までの流れを把握し、早め早めに行動しよう
志望する企業の内定を獲得するためには、事前にスケジュールややるべきタスクを管理し、しっかりと準備を進めていくことが大切。
また、自分の望んだ通りに進まないのが“就活”だったりもします。壁にぶつかったとしても軌道修正ができるよう、何事も早め早めに進めるようにしておきましょう。